工場

工場の仕事はきついのでオススメしないという話

工場の仕事はきついのでオススメしません

 

今回は僕が会社員時代に働いていた製造業の仕事の実態について書いていこうと思います。

3流の私大を卒業した後、就職氷河期で就職できなかったので、20代の頃は非正規で色んな仕事を転々としてました。

その中でも一番長い期間働いたのが製造業の仕事です。

20代後半に派遣で入った愛知県のとある大手メーカーの仕事が一番長く働いた所です。

仕事は工場内での製造業務ですね。

まだ僕が入った頃は会社の景気も良くて、工場の中で働いている人が沢山いました。

それから時間が経つにつれて、職場の人員が減らされたり、仕事がキツイ部署に異動させられたり、異動先でパワハラを受けて精神的におかしくなりそうになったりと色んな事がありました。

20年近く働いて感じた事は、工場の仕事は危険だし、肉体的・精神的にもきつくて若い頃しか働けないなという事です。

もう一回働けと言われても、もうやりたくありません。

昔は良かった工場の仕事

工場作業員
工場の仕事も昔はシンプルで良い仕事だった・・・

僕が愛知県の某大手メーカーで働き出した頃は今から16年くらい前の事です。

入ったばかりの頃は丁度仕事が忙しい時期で、会社はどんどん人を採用していました。

忙しかったので、毎日残業が数時間と休日出勤が月に最低3回はありました。

かなり肉体的には辛かったですが、まだ仕事が単純だった事と人員にも余裕があったので、精神的にはそこまで辛くなかったです。

製造の仕事はきっちり残業代が支給されるので、毎月の給料明細を見ては「こんなに沢山給料が貰えるのか!」って驚いていましたね。

今思えば、工場で働いている間で一番良い時期だったなと思います。

派遣切りときつい部署への異動

転勤の辞令を受けた男性
工場労働者は仕事の増減で簡単に違う職場に移動させられます

そんな良い時期も長い間は続きません。

ある時を境に仕事が急に無くなって、仕事が見る見る暇になっていきました。

工場の仕事と言うのは波が有って忙しい時期と暇な時期の落差が大きいです。

仕事が忙しいからと大量に人を雇っていましたが、仕事が無くなり人が余り出すと先ずは50歳以上の派遣から切られていきました。

その後は、他の仕事がある部署への異動で人が去っていきました。

自分もその1人で、今までの仕事とは全く違う工程の仕事の部署に行くように言われたのです。

せっかく数年同じ所で働いて色々と仕事を覚えてきたのに、全く未経験の仕事を1からやり直しです。

異動先は人間の体に有害な化学物質を使用している所で、仕事もバタバタと忙しくて殺気立った所でした。

ここで長く働いている人たちも性格的にキツい人が多くて、正直自分には合わないなぁと感じたのですが、嫌でも働かざるおえませんでした。

工場内のヒエラルキー

パワハラ
工場で派遣で働くということは工場ヒエラルキーの最下層になるということです。

話は少し横に逸れますが、工場の中にはヒエラルキー(ピラミッド型の階層組織。身分制度。)が存在します。

会社の役職とは別の話で、働いている人の雇用形態で身分が違ってくるという話です。

ヒエラルキーの頂点は工場の会社の正社員ですね。

彼らが仕事を管理して指示を出すので、彼らが一番偉くなります。

2番目が直接雇用されている期間工です。

非正規雇用という事では派遣と同じように見えますが、彼らは会社から直接雇用されているので給与の面で派遣よりも優遇されていました。

いつ切られるかわからない立場なので、給料も高めですし、社員の半分程度ですが賞与も貰っています。

優秀な人は期間工から正社員への道も開けるというメリットもあります。

3番目は派遣労働者です。

派遣は工場内の身分も待遇も一番下です。

自分より若い正社員からタメ口で命令されて怒鳴り散らされます。

給料も若いうちは良いですが、何年働いても昇給が無くてずっと同じまんまです。

賞与も高校生のお小遣いのような寸志が貰えるだけです。

仕事が減って残業が無くなると一気に給料が減って貯金も出来ないなんて時期もありました。

こうして派遣労働者はキツイ労働ばかりさせられて、低い身分の惨めさを感じながら貯金も出来ないので辞めたくても辞められないという負のループに陥っていくのです。

工場の夜勤の仕事はきついし眠れない

眠れない男性
夜勤は体への負担が大きく、寿命を縮めると思います。

話は元に戻ります。

その異動した先の部署では夜勤の仕事がありました。

多くのメーカーの工場は24時間稼働しているとことが多く、夜勤の仕事をしないといけない場合があります。

僕はここの職場ではじめて夜勤を経験したのですが、これが本当に辛かった・・・。

夜の8時に仕事が始まって、翌朝の朝6時仕事(1時間残業)と言うパターンでした。

日付が変わって朝の3時や4時に差し掛かると猛烈な眠気で立っているのもやっとと言う状態です。

しかも夜勤は人員を減らしているので、2人で広い工場内で色んな仕事をマルチタスクでこなしていく必要があります。

僕が一緒に夜勤をした人が性格のキツい人で、不慣れな仕事にモタモタしていたりミスをすると容赦無くキレて怒鳴られたり机を蹴飛ばして「殴るぞ!」と脅されたりとパワハラは日常茶飯事でした。

昼間と違って夜勤中は人がほとんど居ないので、密室というか誰も見ていないのでそういう事がヤリ放題なのです。

ようやく夜勤の仕事が終わってボロ雑巾のような状態で家に帰ったら、もう眠気と疲れで何もする気になれません。

お風呂に入ろうとお湯を出してそのまま眠り込んでしまったことも1度や2度じゃありません。

昼になって日が昇ってくるとカーテンを閉め切っても部屋の中は明るいので、寝ようと思っても眠れなくなります。

こうして寝不足と疲労が抜けない体で、日曜の夜から土曜の朝まで地獄のような週6日の夜勤をしていたのでした。

工場の終わりなき”改善”がめんどくさい

グラフ
工場では常に改善を求められて終わりがありません。

製造業で働くと”改善”を毎月やらないといけません。

改善とは製造工程の無駄を省いて生産効率を高めて、時間や経費と言った製造コストを削減する活動のことですね。

ただでさえ通常の製造の仕事が忙しいのに、改善は毎月やらないといけませんでした。

小集団活動と言って、小さなグループで改善テーマを決めて、それを実行して成果を纏めてみんなの前で発表しないといけなかったのです。

これが本当にめんどくさかった・・・。

忙しい仕事の合間に会議でアイデアを出して、何をやるか決めなければいけません。

僕は正直やる気0でしたが、だからと言って何も発言しないと怒られるので無理やりネタを捻り出さないといけない状況でした。

やる事が決まったら、それを実行します。

大抵は製造現場のレイアウトを変えたり、自分たちで棚や物を流すレーンなどを作って少しでも製造の時間を短縮したり人手をかけなくても良いように変えていくわけです。

当然通常の仕事もこなしながらこれらをやらないといけないので、決まって残業してこの改善をやる事が殆どでした。

改善というのは現場の労働者の負担を減らすためのものでもあるのに、「残業してまで改善をしなきゃいけないなんて本末転倒じゃないか」と内心馬鹿馬鹿しいと思わざるおえませんでした。

しかし会社の上から改善をやれと言われるので、毎月毎月やらないといけないのです。

これが本当に嫌で嫌で仕方ありませんでした。

全国への転勤・出向

 

派遣で入った工場の仕事ですが、派遣法の改正により直接雇用に切り替わり期間工になることになりました。

その後、何年かした後にキャリア採用の声が掛かって入社試験にパスして正社員になれました。

もうこの頃には30代後半に差し掛かってました。

ようやく正社員になれたと当初は喜んでいたのですが、正社員になってもやはり大変な事には変わり有りません。

正社員になると、今度は出向や転勤が発生するようになります。

僕も全く畑違いのバッテリーの製造会社に出向させられたり、神戸や広島など会社の事業所がある所へ飛ばされるようになりました。

僕はまだ独身でマイホームも無いので、まだ良かったのですが中には結婚して子供が生まれたばかりだとか、家をローンで買ったばかりなのに転勤を命じられていた人も居ましたね。

会社は社員を労働力としてしか見ていないので、仕事が暇になった部署から仕事が忙しい部署へと社員を動かします。

人それぞれ経験やキャリアが異なりますが、そんな事は関係ありません。

いきなり縁もゆかりもない土地に引っ越しを命じられて、全くの未経験の仕事を1から覚えないといけないなんて事も有りました。

職場が変わると人間関係がリセットされるという利点も有りますが、異動先がどんな職場でどんな人間がいるかは行ってみない事にはわかりません。

僕は2回目の出向で行かされた某大手電機メーカーの工場での仕事がどうにも合わなくて苦労したのと、職場のリーダー格の人からパワハラをされました。

その頃は、休日にずっと家に引きこもってネットで退職代行サービスの事ばかり調べていました。

会社を辞めるか死ぬかという寸前まで追い込まれていたのです。

とある日曜の午後、明日からの仕事が嫌過ぎて全身に蕁麻疹が出ました。

「もうこれ以上無理・・・」と思い上司に退職を申し出ました。

 

工場の仕事はとにかく辛かった

工場勤務の女性
こんな感じの薄暗い場所で1日立ちっぱなしなんてことも

これが僕の工場での仕事の経験談です。

工場の仕事は給料も良いし、GW・お盆・正月など長期休暇が取りやすいので一見良さそうに見えるのですが実態はこんな感じです。

僕も長くお世話になったので良い時期もありましたが、若いうちはともかく長くやれる仕事じゃないなと感じました。

工場での仕事を検討されている方の参考になれば幸いです。

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